オペラ演出の妙を楽しむ
オペラを絶妙に楽しむオペラの演出
現代は「演出家の時代」といわれるほど、才能や野心を持つ演出家が“このオペラは今まではこう上演されてきたけど本当は違うんじゃないか“と斬新なアイデアに基づいて制作するのが流行りなのです。たとえば「椿姫」。
原作は19世紀社会を描いていますが、そのままだと現代の私たちにはちょっと遠い時代の事件になってしまうので現代の物語として「椿姫」を制作してみようという具合です。
DVDで見ることができるロバート・カーセン演出では、ヴィオレッタは黒ずくめのエロティックな服を着ています。晩餐会というよりはヒルズ族が集まってシャンパンを飲むようなパーティーという感じですかね。
モーツァルトのオペラは、18世紀ヨーロッパを背景にしていますが、アメリカ人にはリアリティがありません。アメリカには貴族がいなかったし、ロココ文化のなかったから。
ピーター・セラーズ演出では「フィガロの結婚」で伯爵はマンハッタンの大金持ち、捨てられる伯爵夫人はダイアナ妃みたいな感じにしてみたし、「ドン・ジョヴァンニ」の方は、スラム街のごろつきの物語にしてみました。
オペラは日本でも見られる機会が増えてきましたので博物館みたいな舞台に飽き足りない人は、斬新な上演を探してみましょう。